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 改組 新 第 7 回 日展 「授賞作品」

日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書
「授賞作品」

公益社団法人 日展
(令和 3 年 2/20~ 3/21 大阪展
大阪市立美術館)
巡回展は終了しました。


改組 新 第 7 回日展  ('2020 10/30~11/22) 国立新美術館 東京・開催。

改組新第七回日展を迎えて 日展は、明治四十年の文展から数えて今年は 113 年を迎えます。 本来ならば東京オリンピック・パラリンピックの開催される華やかな年に合わせて、第七回日展は開かれるところでしたが、突然の世界中を巻き込む新型コロナウイルスの蔓延によってオリンピックは順延となり、数多くの秋の公募美術展の中止・延期が続く中、日展はどうなるのか注目の的となりました。 日展は、日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書の五部門からなる大きな団体のため、五科の先生方と話し合い、国立新美術館の協力を得て、展覧会を開催させて頂く事になりました。
 コロナ禍、、密になることを避けるため、恒例のオープニングパーティー、開会式、各科の祝賀懇親会、会期中のイベント、「日展の日」 等は、残念ながら中止と致し、厳しい状況下で制作に取り組んだ日展五科の渾身の作品を社会に向けて発表する公募美術展として開催致します。 この年の日展は歴史に残るものと覚悟して成功を祈念いたします。…
 今後とも変わらぬ御支援を賜りますようお願い申し上げます。

(公益社団法人 日展 理事長 奥田 小由女) ― 「改組 新 第七回日展作品集」 より抜粋文章― 


画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。
  
土屋 禮一《紅葉譜》
中山 忠彦《楽興の歌》
橋本 堅太郎《うねり》
奥田 小由女《命を守る》
尾崎 邑鵬《倬々皮導》

土屋 禮一
公益社団法人 日展
日展副理事・審査員
日本芸術院会員
7th 《紅葉譜》
日本画

中山 忠彦
公益社団法人 日展
日展顧問・白日会会長
日本芸術院会員
7th 《楽興の歌》
洋画

橋本 堅太郎
公益社団法人 日展
日展顧問・文化功労者
日本芸術院会員
7th 《うねり》
彫刻

奥田 小由女
公益社団法人 日展
日展理事長・審査委員長
文化功労者・文化勲章
日本芸術院会員
7th 《命を守る》
工芸美術 [人形]

尾崎 邑鵬
公益社団法人 日展
日展顧問
7th 《倬々皮導》



改組 新 第 7 回 日展 「授賞作品」
内閣総理大臣賞・文部科学大臣賞・東京都知事賞


文部科学大臣賞( 2 名)


・画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。
日本画《夏の夕》河村 源三

文部科学大臣賞 日本画 《夏の夕》
河村 源三 会員・審査員
・71歳

部分的に箔を取り入れた装飾的な画面構成で、
クロアゲハが舞う夏の庭の光景が描かれている。
夕方の時間の静かな風情をとらえる感受性の豊かさ、ふくよかさを高く評価したい。



文部科学大臣賞 洋画 《ヒトリ》
桑原 富一 
会員・審査員・72歳


構成力、色彩共に確実な進歩が認められる。
室内における人物像を描きながら、心理的陰影の深い作品である。
総合的な完成度の高さからここに大臣賞に推す。

洋画《ヒトリ》桑原 富一


内閣総理大臣賞( 3 名)


彫刻《曙》楠元 香代子

内閣総理大臣賞 彫刻 《曙》
楠元 香代子 会員
・66歳


やや複雑なポーズのコスチュームの作品だが、肢体の構成などうまくまとめて、
主題にみるメッセージを静かに伝えてくれる作品。
日展彫刻のイメージを新傾向のものへと展開させてくれることを期待する。



内閣総理大臣賞 工芸美術 [鍛金] 《風通り抜ける岸壁》
藤田 仁 
会員・審査員・73歳


タイトルの通り、この岩壁の隙間を通る風を感じ、
さらにそのまわりを飛び交う鳥の鳴き声が聞こえてくるようであれば、
この作品の意図を汲み取ったことになる。
作家は硬くて冷たい金属素材を用い、極限なまでに
造形を簡素化して自然の情景などを表すというスタイルを一貫して制作されている。
鋭敏な形態の構成や表面のヘアライン仕上げなどから受ける素材の印象と、
表現されている穏やかなテーマのイメージとの組み合わせの
意外性が一番の見どころであろう。

工芸美術《風通り抜ける岸壁》藤田 仁


書《岸本調和の句》永守 蒼穹

内閣総理大臣賞 書 《岸本調和の句》
永守 蒼穹
(本名・雄治) 会員・審査員・69歳


作者の磨かれた感性で、構造的に、
技法的に、空間的に見事な調和体作品に仕上った。
構造性、精神性が調和し、作者の鼓動が紙面に響く。



東京都知事賞( 5 名)


・画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。
日本画《草 宴》岸野 圭作

東京都知事賞 日本画 《草 宴》
岸野 圭作 会員
・67歳


中心から三角形に広がる構図はより作品を大きくし、のびやかで気持ちが良い。
まず色彩の美しさに心が弾み美しい実、
小さな花が愛らしく微笑む。
一見単純なようだが、きちっとしたデッサンから描かれ伝統も加味し、
日本画の魅力の出た力作。
見つめる程心が奪われる。



東京都知事賞 洋画 《秋くるる》
丸山 勉 会員・審査員
・57歳


 平面性を画面全体に押し出した彼独特の絵画世界を長年追求しつづけている。
今回の作品はさらに円熟を増し、
色彩とともに観る人にうったえかけてくる、
賞にふさわしい作品となった。

洋画《秋くるる》丸山 勉


彫刻《私は飛びたい》谷口 淳一

東京都知事賞 彫刻 《私は飛びたい》
谷口 淳一
 会員・審査員・68歳


すがすがしい気分の漂う作品です。
彫刻の回りを吹く風が、感じられるというのでしょうか。
スッキリとした体のライン。
しかし、それが立体であることの「存在の重み」を損なっていません。
「飛びたい」といい、風に向かって歩み出しながら、決して“軽く”ならずに、
主体の清新な決意(飛びたい、という)が真直ぐに、
たしかな量感を伴って伝わってくるところに感心しました。
東京都知事賞にふさわしい作品だと思います。



東京都知事賞 工芸美術 [磁] 《神々の座・那智》
山岸 大成
会員・64歳


磁器の難しい素材を駆使し、
日本人の心の深奥に存在している大いなる自然への畏敬の念を表現し、
作者の卓越した技と感性の素晴らしさが人々の心を捉える見事な作品である。

工芸美術《神々の座・那智》山岸 大成


書《蘇東坡詩》井上 清雅

東京都知事賞 書 《蘇東坡詩》
井上 清雅
(本名:清徳) 会員・67歳


古典の香を表出しながら独自の書風を編み出した作品である。
複雑な古代文字を現代風にアレンジし、
黒と白の対比が見事、
明るさを感じさせてくれる。



・作品受賞理由の批評は日展評です。
(陳列点数、日本画 285点、洋画 718点、彫刻 222点、工芸美術 578点、書 1,215点 合計3,018点)



ご意見ご感想はyashio@mui.biglobe.ne.jp


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